【2024年版 総合】福岡市 不動産売却相場の動向分析と今後の需要予測
2022年~直近にかけての、福岡市における一戸建て、マンション、土地それぞれの売却相場の動きを振り返りつつ、2025年以降はどこのどのような物件に需要がありそうかの予測もしています。
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福岡市 一戸建て
(築古・中古)売却相場の2022年から現在までの動向分析と2025年以降の需要予測trends
・福岡市 中古一戸建ての売却価格推移
【表 2022年から直近の一戸建ての平均売却価格推移(単位:万円/月 )】
2022年度はこれくらいで売れました
仲介 3,588万円で売れました
買取 2,512万円で売れました
2023年度はこれくらいで売れました
仲介 3,763万円で売れました
買取 2,634万円で売れました
直近はこれくらいで売れています
仲介 3,465万円で売れました
買取 2,426万円で売れました
参照:西日本レインズ
・福岡市で売れた一戸建て(築古・中古)の特徴を比較
福岡市で売れた一戸建て(築古・中古)の特徴を、年次で比較します。
2022年から2023年にかけて平均売却価格は175万円上昇(約4.9%増加)という結果になりました。
2024年は下落気味ですが大きな値崩れはなく、「築年数24年」「建物面積117㎡」「土地面積200㎡」前後の物件が多く取引されています。
【福岡市で売れた一戸建て(築古・中古)の特徴 年次推移】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
売れた特徴 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
築年数(平均) | 24.0年 | 23.48年 |
建物面積(平均) | 117.41㎡ | 120.67㎡ |
土地面積(平均) | 200.65㎡ | 195.6㎡ |
価格(平均) | 3,588万円 | 3,763万円 |
参照:西日本レインズ
・2025年以降の一戸建て(築古・中古)需要予測
ずばり、
福岡市の中古一戸建ては、
- 売れやすい状況が続くでしょう。
- 博多・天神の中心エリア以外でも、アクセスの良い郊外での需要も見込めます。
中古一戸建ては安定した需要が続く
2022年から2024年の福岡都市圏の中古一戸建ての件数を比較すると、多少の増減はあるもの需要は落ちることなく安定しています。
【2022年~2024年の中古一戸建て成約件数比較】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
9月時点 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|
成約件数 | 433 | 456 | 531 |
参照:ふれんず市況レポート – 公益社団法人 福岡県宅地建物取引業協会
また、全国の多くの都市で人口が減少しているなか、福岡市は年々人口が増加しており、なかでも将来的に家を購入する若年層の増加が目立っています。
「福岡市の将来人口推計」によると、2022年の若年層(20~24歳)は8,000人以上の転入超過となり、この記録は過去最多でした。
2024年11月時点での年齢構成を他の都市と比較すると、隣県の熊本市や日本第2の都市・大阪市と比較すると、老年人口が少なく、年少人口や生産年齢人口の多さがわかります。
【年齢構成・都市比較】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
福岡市 | 熊本市 | 大阪市 | |
---|---|---|---|
年少人口(15歳未満) | 約13% | 約13% | 約10% |
生産年齢人口(15~64歳) | 約65% | 約60% | 約65% |
老年人口(65歳以上) | 約22% | 約27% | 約25% |
家の主たる購買層である「生産年齢人口」の多さは、2025年以降も中古一戸建て需要の下支えになるでしょう。
参考:福岡市役所|「福岡市の将来人口推計」
参考:大阪市役所|年齢別推計人口
参考:熊本市統計情報室
アクセスの良い郊外の需要は継続的に高い
現在の新築一戸建ては、資材高騰の影響で全国的に価格が上昇しており、手が出しづらい状況が続いています。
そのため、中古一戸建ては、新築一戸建ての購入を躊躇う層からの注目が集まっています。
福岡市は 鉄道やバスが多く運行しており市内のアクセスが良好なため、天神や博多といった中心地から離れている郊外でも幅広い層からのニーズが見込めます。
今後、ニーズがますます高まると予測されるエリアは「南区」と「城南区」です。
「南区」はアクセス面に優れ、福岡市のベッドタウンとしてニーズがあります。
また、自然が多いことでも有名で「野間大池公園」「塩原中央公園」といった子どもの遊び場も豊富です。そのため、ファミリー層からの需要が見込めるでしょう。
一方の「城南区」は、2023年に地下鉄七隈線が延伸し「博多駅」までつながったことでアクセスが向上しました。
空港までの再延伸なども検討されていることから「城南区」の利便性は今後ますます高まっていくことが見込まれます。
福岡市 中古マンション売却相場の2022年から現在までの動向分析と2025年以降の需要予測trends
・福岡市 中古マンションの売却価格推移
【表 2022年~直近の中古マンションの平均売却価格推移(単位:万円/月 )】
2022年はこれくらいで売れました
仲介 2,417万円で売れました
買取 1,692万円で売れました
2023年はこれくらいで売れました
仲介 2,522万円で売れました
買取 1,765万円で売れました
直近はこれくらいで売れています
仲介 2,735万円で売れました
買取 1,915万円で売れました
参照:西日本レインズ
・福岡市で売れた中古マンションの特徴を比較
福岡市で売れた中古マンションの特徴を、年次で比較します。
福岡市の中古マンションの平均売却価格は2024年にかけて上昇傾向です。
福岡市で売れやすいマンションの特徴としては「築年数25年」「専有面積62㎡」前後が挙げられます。
【福岡市で売れた中古マンションの特徴 年次推移】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
売れた特徴 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
築年数(平均) | 24.8年 | 25.58年 |
専有面積(平均) | 63.66㎡ | 61.89㎡ |
価格(平均) | 2,417万円 | 2,522万円 |
参照:西日本レインズ
・2025年以降の中古マンション需要予測
ずばり、
福岡市の中古マンションは、
- 福岡市のマンション需要は高く、今後も継続するでしょう。
- 「中央区」「博多区」といった中心地や、そこに近いエリアは需要が高まるでしょう。
マンション需要は高く、今後も継続していく見込み
福岡市のマンション需要は高く、上表にあるように2022年から2024年までの売却価格は上昇しているにも関わらず、福岡都市圏の中古マンション成約件数は以下の通り、増加傾向にあります。
【2022年~2024年の中古マンション成約件数比較】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
9月時点 | 2022年 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|---|
成約件数 | 1,506 | 1,409 | 1,638 |
参照:ふれんず市況レポート – 公益社団法人 福岡県宅地建物取引業協会
総務省統計局が発表している持ち家比率のデータによると、2018年時点での福岡県の一戸建て比率は44.3%に対して、マンションといった「共同住宅」の比率は52.8%と半分以上を占めていました。
また、福岡県の「共同住宅」の比率は以下のとおり、全国平均を20%程上回っています。
【一戸建て比率・共同住宅比率】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
2018年 | 一戸建て比率 | 共同住宅比率 |
---|---|---|
全国平均 | 64.4% | 32.7% |
福岡県 | 44.3% | 52.8% |
参照:総務省統計局|「社会生活統計指標 −都道府県の指標− 2022」
以上のことから、福岡市は一戸建てよりもマンションを好む県民性があり、中古マンションを売却しやすい傾向にあります。
福岡市の中心地に近ければ近いほど売れやすい
福岡市は現在、再開発が活発に行われています。
なかでも注目を集めているのが、中央区での「天神ビッグバン」、博多区での「博多コネクティッド」です。
主な事業内容としては、更新期を迎えたビルを耐震性の高い先進的なビルに建て替え、また、建て替えに合わせて周辺エリアの整備を行うこととしています。
例として、2021年には「天神ビジネスセンター」、2023年には「福岡大名ガーデンシティ」といったオフィスや商業施設、ホテルが一体となった大型ビルが建設されました。
また、現在は天神コア、天神ビブレの跡地に「ワン・フクオカ・ビルディング」が建設中で2025年4月に開業予定です。
今後も、博多駅周辺の整備や大型ビルが建設予定となっており、天神エリアや博多駅エリアは発展が確実です。
したがって、今後マンション需要が高まると予測されるエリアは上記2つの区はもちろん、そこに隣接している「南区」や「東区」、郊外でも天神や博多駅へのアクセスが良好であれば、ニーズがあるでしょう。
参考:福岡市役所 住宅都市局|天神未来創造 天神ビッグバン
参考:福岡市役所 住宅都市局|博多コネクティッド
参考:福岡市役所 住宅都市局|天神ビッグバン・博多コネクティッドのリーフレット
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福岡市
土地売却相場の2022年から現在までの動向分析と2025年以降の需要予測trends
・福岡市 土地の売却価格推移
【表 2022年~直近の土地の平均売却価格推移(単位:万円/月 )】
2022年はこれくらいで売れました
仲介 3,336万円で売れました
買取 2,335万円で売れました
2023年はこれくらいで売れました
仲介 3,571万円で売れました
買取 2,500万円で売れました
直近はこれくらいで売れています
仲介 3,122万円で売れました
買取 2,185万円で売れました
参照:西日本レインズ
・福岡市で売れた
土地の特徴を比較
福岡市で売れた土地の特徴を、年次で比較します。
2022年から2023年の平均売却価格は235万円上昇(約7.04%上昇)という結果でした。
2024年は下落に転じていますが、これは様々な価格帯の土地が取引されたことを示しており、需要が減退したわけではありません。
福岡市では、2022年から2023年にかけて「面積206㎡」前後の土地が多く取引されました。
【福岡市で売れた土地の特徴 年次推移】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
売れた特徴 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|
面積(平均) | 208.12㎡ | 204.7㎡ |
価格(平均) | 3,336万円 | 3,571万円 |
参照:西日本レインズ
・2025年以降の土地需要予測
ずばり、福岡市の土地は、
- 2025年以降も福岡市全域で需要は堅調です。
- 今後は中心地だけでなく、郊外でも需要が高まるでしょう。
福岡市全域で上昇する地価
福岡市の2024年の地価公示によると、福岡市は全ての地区で地価が上昇しました。
住宅地、商業地、工業地の3項目で、10年以上連続で地価が上昇しており、住宅地と商業地は12年連続で上昇しています。
【福岡市の住宅地の地価上昇率】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
住宅地 | 2023年 | 2024年 |
---|---|---|
中央区 | 10.4% | 11.3% |
博多区 | 12.9% | 14.8% |
早良区 | 7.6 % | 9.7% |
東区 | 7.4% | 8.6% |
南区 | 7.2% | 8.5% |
西区 | 6.4% | 8.4% |
城南区 | 6.5% | 8.3% |
都市開発やマンション用地の需要の競合が福岡市の地価を大きく押し上げており、なかでも、市の中心部である「中央区」や「博多区」の住宅地の地価上昇が目立っています。
上表のように福岡市全区で地価が上昇しているとおり、福岡市全域で土地が高く売れやすい状況が続いています。
注目すべきは「早良区」エリア
福岡市全域で土地が売れやすい状況ですが、中央区・博多区以外で注目を集めているエリアは「早良区」です。
早良区の住宅地の地価は9.7%上昇しており、この数値は中央区、博多区に次ぐ高さとなっています。
加えて、早良区の住宅地の平均㎡単価は福岡市で第2位の高さを誇り、博多区よりも平均㎡単価が高いです。
【福岡市の住宅地平均㎡単価】
※表は左右にスクロールして確認することができます。
福岡市 | 平均㎡単価 |
---|---|
中央区 | 49万9,700円 |
早良区 | 23万900円 |
博多区 | 22万5,200円 |
南区 | 20万1,400円 |
城南区 | 17万1,400円 |
西区 | 13万7,000円 |
東区 | 12万8,200円 |
早良区の住宅地の需要が高まっている理由は、利便性に優れ生活しやすい点が挙げられます。
例えば、西新や藤崎には「西新中央商店街」や「藤崎通り商店街」があり、日常のお買い物には困りません。
また、「シーサイドももち海浜公園」や「野河内渓谷」といった自然溢れるスポットも多数あります。
加えて、区内には「修猷館高等学校」や「西南学院大学」、この他にも歴史のある学校が複数あり、文教地区としてファミリー層からのニーズが高いです。
さらに、早良区は空港線、七隈線が通っているため、中心地である天神や博多駅へのアクセスが抜群です。
天神に近い地下鉄空港線沿線の「室見駅」「藤崎駅」「西新駅」周辺はもちろん、博多駅まで延伸した地下鉄七隈線沿線の「次郎丸駅」「賀茂駅」「野芥駅」周辺の土地は需要が高いでしょう。
なお、沿線周辺エリアは早良区に限らず、他の区でも同様に高く売却しやすいため、該当する土地を保有している場合は売却を検討してみてもいかがでしょうか。
福岡市の不動産市況に関連する重要マクロデータの推移trends
・人口推移と人口増加率
人口は増加傾向
福岡市の2024年12月時点の人口は、165万9,098人となっており、昨年の同時期(164万4,734人)と比較すると1万人以上増加しています。
ここ数年にわたり、福岡市の人口は増加傾向です。
福岡市の予測では2040年頃には170万人に達するとし、そこから緩やかに減少していくとしています。
そのため、人口の増加傾向は今後もしばらく継続するでしょう。
・年齢構成について
少子高齢化は止まらず
2024年11月末時点での福岡市の年齢構成は、以下の通りです。
- 年少人口(15歳未満):約13%
- 生産年齢人口(15~64歳):約65%
- 老年人口(65歳以上):約22%
国勢調査が行われた2020年の結果と比較すると、年少人口は約0.3%減少、生産人口年齢は約6.6%増加、老年人口は6.1%増加という結果となりました。
3つの区分で唯一、年少人口は減少しており、少子高齢化が進行していることが読み取れます。
・世帯数について
世帯数増加による明るい影響
2024年12月時点では「89万 717世帯」です。
10年前の2014年は「75万6,025世帯」と比較すると、およそ13万以上も増加していました。
増加理由としては、1世帯の人数が減少していることが挙げられます。
2014年の1世帯あたりの人数は2.01人でしたが、2024年は1.86人となりました。
世帯数の増加は不動産価格を下支えする明るい材料となります。
参考:福岡市役所 総務企画局|推計人口・登録人口
参考:福岡市役所 総務企画局|福岡市の将来人口推計
参考:福岡市役所 総務企画局|令和2年国勢調査 人口等基本集計結果概要
参考:福岡市役所 総務企画局|福岡市統計書(平成26年(2014年)版)
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